CSR調達ガイドライン

原材料調達活動に関する基本的な考え方

三菱ガス化学グループのミッションである「社会と分かち合える価値の創造」を実現するために、当社企業行動指針に則り、法令や諸規則を遵守するとともに、サプライチェーンにおける社会的課題を認識し、持続可能な社会の発展を支える責任ある調達に努めます。
原材料調達活動に関する基本的な考え方をより具体化させることでお取引様のご理解を深めていただいています。
各項目の詳細を以下にまとめています。

三菱ガス化学ネクスト CSR調達ガイドライン

  1. 1. 人権・労働
    1. (1) 差別の禁止
      求人・雇用における差別をなくし、機会均等と処遇における公平の実現に努める。
    2. (2) 非人道的な扱いの禁止
      従業員の人権を尊重し、虐待、セクシャルハラスメント、パワーハラスメントといった各種ハラスメント、体罰等の過酷で非人道的な扱いを禁止する。
    3. (3) 強制的な労働の禁止
      すべての従業員をその自由意思において雇用し、強制的な労働を行わせない。また従業員が自ら意思判断で離職できることを保証する。
    4. (4) 児童労働の禁止
      事業活動を行う国・地域における法定就労年齢未満の児童を雇用しない。また、若年労働者の発達を損なうような就労をさせない。
    5. (5) 適切な賃金
      事業活動を行う国・地域の法定最低賃金を順守する。また、不当な賃金減額を行わない。
    6. (6) 労働時間
      事業活動を行う国・地域の法令で定められた労働時間を順守する。また、従業員の労働時間・休日・休暇を適切に管理する。
    7. (7) 従業員の団結権
      労働条件や労働環境、賃金水準等の労使間協議を実現する手段としての従業員の団結権を尊重する。
  2. 2. 安全衛生
    1. (1) 機械装置の安全対策
      自社で使用する機械装置類に適切な安全対策を講じ、機器装置の定期的な検査とメンテナンスを行う。
    2. (2) 職場の安全
      就業中に発生する事故や健康障害といった職場の安全に対するリスクを評価し、適切な設計や技術・管理手段をもって安全を確保する。
    3. (3) 緊急時の対応
      生命・身体の安全を守るため、発生しうる災害・事故などを想定のうえ、緊急時の対策を準備し、定期的に避難訓練を実施して職場内に周知徹底する。
    4. (4) 労働災害・労働疾病
      災害・疾病の分類・記録を行い労働災害および労働疾病の状況を把握し、適切な対策を講じる。
    5. (5) 職場の衛生
      職場において人体に有害な生物や化学物質および騒音や悪臭などに接する状況を把握し、管理基準の制定・運用を行い、従業員への適切な教育や保護用品を提供するといった対策を講じる。
    6. (6) 身体的負荷のかかる作業への配慮
      身体的に負荷のかかる作業を特定し、災害・疾病に繋がらぬよう適切に管理する。
    7. (7) 施設の安全衛生
      従業員の生活のために提供される施設(寮・食堂・トイレなど)の安全衛生を適切に管理する。
    8. (8) 従業員の健康管理
      全ての従業員に対し、定期的に健康診断を実施し適切な健康管理を行う。
  3. 3. 環境
    1. (1) 環境マネジメントシステム
      環境マネジメントシステムを構築し、運用を行う。環境マネジメントシステムとは、環境活動を推進するための全般的な管理の仕組みであり、組織体制、計画的活動、責任分担、慣行、手順、プロセス、経営資源を含んだものを指す。環境活動は環境方針を作成し、その方針に従った施策を実施し、達成し、見直し、かつ維持することでPDCAサイクルを回しながら継続的改善を行うことを意味している。代表的な環境マネジメントシステムとしては、ISO14001が挙げられ、第三者認証を受けることができる。
    2. (2) 製品に含有する化学物質の管理
      法令等で含有が禁止されている化学物質を製品に含有しない。また必要な表示義務を順守し必要な試験評価を実施する。
    3. (3) 製造工程で用いる化学物質の管理
      製造工程で外部環境に排出される化学物質の排出量を把握し、行政へ適切に報告を行う。また当該物質の排出量削減にも努める。
    4. (4) 環境許可証/行政認可
      事業活動を行う国・地域の法令等に従い、必要とされる場合は行政からの許認可を受け、要求された管理報告を行政に提出する。
    5. (5) 環境への影響の最小化(排水・汚泥・排気など)
      事業活動を行う国・地域の排水・汚泥・排気などに関する法令等を遵守し、自主基準を設定してさらなる改善を図る。
    6. (6) 資源・エネルギーの有効活用
      省エネルギー・省資源を実行するための自主目標を設定し、継続的にエネルギーの有効活用を行う。省資源とは製品への材料使用量及び廃棄物の削減、再生資源及び再生部品の利用を促進することを指し、省エネルギーとは熱や電力エネルギーの使用合理化を指す。
    7. (7) 温室効果ガスの排出量削減
      温室効果ガスはニ酸化炭素、メタン、亜酸化窒素、HFC、PFC、SF6の6種類の物質群を指し、これらの物質の排出量削減を実行するための自主目標を設定し、継続的な削減を図る。
    8. (8) 最終廃棄物の削減
      最終廃棄物は埋め立てや焼却が必要な廃棄物を指し、それらの削減を実行するための自主目標を設定し、継続的な削減を図る。
    9. (9) 生物多様性・環境保全への取組み
      生物多様性保全に貢献する資材の使用や、環境保全の為に実施した大気・排水・土壌等への排出物、資源使用量、廃棄物使用量の削減策の状況を開示し改善の取り組みを行う。
  4. 4. 公正取引・倫理
    1. (1) 汚職・賄賂などの禁止
      事業活動を行う国・地域において政治・行政との健全かつ正常な関係を保ち、賄賂や違法な政治献金を一切行わない。
    2. (2) 優越的地位の濫用の禁止
      購入者や委託者といった優越的地位を乱用し、仕入先、委託先に不利益を与える行為を一切行わない。
    3. (3) 不適切な利益供与および受領の禁止
      ステークホルダーとの関係において、不適切な利益の供与や受領を一切行わない。不適切な利益の供与および受領とは、法令に定める範囲、社会的儀礼の範囲を超えた金品の提供あるいは受領する行為、反社会的勢力に不適切な利益を供与する行為、顧客などの業務に関する非公開の重要情報をもとに、当該会社の株式などの売買を行うインサイダー取引といった行為を指す。
    4. (4) 競争制限的行為の禁止
      カルテルや入札談合といった公正・透明・自由な競争を阻害する行為を一切行わない。
    5. (5) 正確な製品・サービス情報の提供
      消費者や顧客に対して、製品・サービスに関して虚偽なく正確な情報を提供する。具体的には、製品やサービスの使用・品質・取扱い方法や、製品に使用されている部材・部品の含有物質等の情報が挙げられる。
    6. (6) 知的財産の尊重
      特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、営業秘密等の他者の知的財産権を侵害しない。
    7. (7) 適切な輸出管理
      法令等で規制される技術や物品の輸出に関して、国際合意や法規を調査し順守する。そして明確な管理体制の下適切な輸出手続きを行う。
    8. (8) 情報公開
      事業活動の内容や財務状況、業績、リスク情報(大規模災害による被害や環境・社会への悪影響の発生、重大な法令違反などの発覚)といった情報を、法令等で公開を義務付けられているか否かを問わず提供・開示を行う。
    9. (9) 不正行為の予防・早期発見
      従業員への教育、啓発を通じて不正行為の予防を行い、通報窓口を設置して不正行為の早期発見に対応する。
  5. 5. 品質・安全性
    1. (1) 品質マネジメントシステム
      品質マネジメントシステムを構築し、運用を行う。品質マネジメントシステムとは、品質保証活動を推進するための全般的な管理の仕組みをいい、組織体制・計画的活動・責任分担・慣行・手順・プロセス・経営資源を含んだものを指す。品質保証活動とは、品質方針を作成し、その方針に従った施策を実施し、達成し、見直し、かつ維持することでPDCAサイクルを回しながら継続的改善を行うことを意味している。代表的な品質マネジメントシステムとしてはISO9001が挙げられ、第三者認証を受けることができる。
    2. (2) 製品安全性の確保
      製品が各国の法令等で定める安全基準を満たすよう、十分な製品安全性を確保できる設計を行う。また、品質問題を発生させないための未然防止活動を実施する。
  6. 6. 情報セキュリティ
    1. (1) コンピュータ・ネットワーク脅威に対する防御
      インターネットに接続されたパソコンがコンピュータウィルス等に感染した場合、顧客情報、機密情報が流出する恐れがある。コンピュータ・ネットワーク上の脅威に対する防御策を講じて、自社および他者に被害を与えないように管理する。
    2. (2) 個人情報・機密情報の漏洩防止
      顧客・第三者・自社従業員の個人情報及び顧客・第三者から受領した機密情報を適切に管理・保護する。
  7. 7. 社会貢献
    1. (1) 社会・地域への貢献
      持続可能な社会の実現に向け、国際社会・地域社会の発展に貢献できる活動を積極的に行う。
  8. 8. 責任ある原材料調達
    1. (1) 紛争鉱物の調達の禁止
      コンゴ民主共和国及びその隣接国を含む紛争地域や高リスク地域で採掘された鉱物(錫、タンタル、タングステン、金)を使用する原材料、部品、製品の調達を行わない。